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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバースのカポERRORのレビュー・感想・評価

3.8
【U-NEXT/MEGA MOVIE WEEKにて110円で観た作品感想②スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース】

本作、間違いなく、映画史上最高峰とも言えるアニメの枠を超えた至高のアートビジュアル作品である。
その鑑賞は、正に、未知の映像体験だった。
実に素晴らしい。
不思議なことに私は、破天荒なアクションシーンよりも、開始50分過ぎ、マイルスとグウェンが2人腰掛けて話す静かなシーンに魅了された。
街並みを映す鮮やかな色彩の水面…流れる穏やかなBGM…二人の心の触れ合い…知らぬ間に涙が溢れていた。
そう、私はあの美しい世界に入り込み、心の底から感動していたのだ…
…最初の1時間過ぎまでは。
だが、そこから物語が進むにつれ、急激に胃もたれ・胸焼けを起こし、その没入感はどんどんと失われ、やがて見続けるのが苦痛になっていった。
後半は、あれだけド派手なアクションてんこ盛りにも関わらず、何度も寝落ちしかけたのである。
何故か?
私は途中で気が付いていた。
〖この作品のストーリーは、映画で取り上げるべき題材ではない〗と。
情報過多で、起承転結のアウトラインが追いづらいのだ。
言うなれば、140分で無理やりドラマのワンクールを見せられているようなものだ。
鑑賞者を置き去りにして突っ走った挙句、ビヨンド・ザ・スパイダーバースにto be continued…流石にuser-unfriendlyが過ぎるのではなかろうか。
まぁ、あくまで、オッサンの独りよがりな感想に過ぎないのだが…。

とは言え、冒頭で書いた通り、アニメ史上最高の映像作品であることは事実だ。
また、後編のビヨンド・ザ・スパイダーバースを観たら、評価が上書きされる可能性もある。
ここは大人しく後半戦のキックオフを待つとしよう。

極上の映像体験が未だの方は、是非御鑑賞頂きたい。
『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』は、現在WOWOWオンデマンド、U-NEXT、TELASA、Rakuten TVで配信中。
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