むるむる

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバースのむるむるのレビュー・感想・評価

4.5
アニメーションの映像体験が心地良すぎてそれだけで大満足。
宮崎駿アニメのような描写力、現実の再現としての作画の良さとは別の良さを感じた。もちろん人間の細かな動きの描写としての作画の良さもあるが、「絵画として」「コミックとして」魅力的な見せ方があって、それをアニメーションとして動かす技術に感動した。
1作目でも感じていたけれど、さらに表現の広がりを見せていて驚いた。まだまだ広がるのか…

これだけ映像が良かったらストーリーが多少雑でもスルーできるかもなと思っていたが、ストーリーも好みだった。
「大いなる力には大いなる責任が伴う」スパイダーマンが、世界よりも個人的な、自分にとって大切な存在を選び取るのか…という、ヒーローの存在意義に関わるテーマでぐっと惹きつけられた。
最終的にどうかは次作次第ではあるけれど、次作とかの考え抜きに本作は十分楽しめた。
映像を観るためだけに何度も観たい。