このレビューはネタバレを含みます
アメコミなんて、って思ってましたよ
前作でも十分アーティスティックだったけど今作でまた超えてきた、これはスゴいの一言。
圧巻。
吹き替え版の声優さんたちも素晴らしい、後のせ感なくてマジで本家ぐらい馴染んでる。
グラフィティ的な視覚交換もてんこ盛り、
セリフがなくてもちゃんと進行する「語り」、
ストーリーの緻密さ、
しっとりストリングで入るエンディング…
もう言うことない。
「サブカルとして自国評価されたのを海外に出たらすごい人気出ました」
っていうジャパニメーションとはまた違うかんじ。
とにかく、ヲタファン向けアニメじゃなく根っからの映画好きに向けた作品だと思うし、ヒーロー物アニメーション映画のステージが変わったように思う。
大衆向けに昇華したという点においてはゴジラ-1.0と共通してると思う。
考えれば考えるほど良く練られてると感じる。
今作は1人の人間としてのオリジナリティとアイデンティティはどこにあるのか?を勧善懲悪ストーリーに盛り込みながら、「大勢いる世界線唯一のキャラ」としてユニークを包含したノーマルを成立させてるのがすごい。
ストーリーに触れると、次回への期待はこんな感じ
・スパイディ世界線の1つになるはずだったEarth42は、なぜ崩壊しないのか?
・「身近な人の死」フラグはアーロンおじさんで回収したはずでは…?
・Earth1610は本来Earth42が歩むはずだった未来→Earth42のマイルズは未来を取り返すために敵対?
・「スパイダーマン」は「ピーター・パーカー」をキーワードに構築された世界と思っていたが、マイルズ(≠ピーター)がスパイディしてる世界線があることから、各キャラクターをキーワードにしたスパイダーマン世界線がまた無数に存在する…かも?
・そうすると、「スパイダーマン」という共通項は結果でしかなく、今作の本来の原点0は「マイルズ・モラレス」であり、マイルズがスパイダーマンになる世界・ならない世界がEarth1610と42で逆転しただけなら均衡は保たれてると解釈できる…?
なんなら、「スパイダーマンが居ない」かつ「(仮にフラグが父親だとして)親父が死んでる」をEarth42に押し付けてる分均衡が崩れそう?
次も楽しみだな、次は映画館で是非見たい。