アーモンドフィッシュ

はりぼてのアーモンドフィッシュのレビュー・感想・評価

はりぼて(2020年製作の映画)
4.0
今月の31日にAmazonプライムのウォッチパーティーサービスが終了するっていうから、前回「花束みたいな恋をした」で盛り上がったメンツで再び集まることに。あのネタバレおじさんも、今回はピュアな目で見るから、みんなでワイワイ言いながらも安心して見れました。

さて、「はりぼて」についてなんだけど、2016年の富山市議会で起こった政務活動費の不正問題を深堀りして追うドキュメンタリー。監督の五百旗頭さんと砂沢さんが政治の闇を暴くんだけど、内容が思いっきりコメディでしたね。ドキュメンタリーでこんなに笑うなんて、初体験かもしれない。特に、不正がバレて議員たちがドミノ倒しのように辞職するシーンは、もう、ね。言葉で表現しきれないくらい面白かったです。コント見てるみたいで、笑いが止まらなかったです。文字で説明出来ないのがもどかしいです!

この映画を観て、やっぱり映像と編集ってすごい力を持ってるなって思いました。こんなふうにコミカルに描けるってことは、つまりは同じ手法で何かを恐怖に描いたり、不快に感じさせることもできるわけです。映画って、ほんとにパワフルなメディアであり、諸刃の剣だなって、「はりぼて」を通して改めて感じました。

笑いながらも、富山の政治のごたごたやちょっとした権力の悪用とか、日常じゃあんまりピックアップされないようなことにスポットを当ててます。表面はコメディだけど、ちょっと深く考えさせられるとこもあって、そういうのを発見するのも楽しいですよね。