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アーカイヴのkuuのレビュー・感想・評価

アーカイヴ(2020年製作の映画)
3.5
『アーカイヴ』
原題Archive.
映倫区分G.
製作年2020年。上映時間109分。

『ダイバージェント』シリーズのテオ・ジェームズが主演を務めたイギリス産SFスリラー。
共演はステイシー・マーティン、ローナ・ミトラ、トビー・ジョーンズ。

日本の山奥にある施設で人型アンドロイドの開発を進めるロボット工学者ジョージ・アルモア。
会社からは成果をあげていないと不評だが、実は亡き妻ジュールをよみがえらせるための研究を続けていた。『アーカイヴ』というシステムを通じて彼女と交流するジュールは、そこから違法にデータを取り出し、J1、J2とバージョンアップしたアンドロイドを開発。
そしてついに、まるで本物のジュールのようなJ3の完成が目前に迫る。
そんな矢先、J2が予想外の行動をとり始め、さらに施設が外部の何者かに見つかってしまう。。。
近未来(アンドロイドが現実味を帯びる時代)に主人公が乗っとる車がロータスエスプリS3は微妙な感じやなぁ。

今作品は、YouTubeとかにある優れたショートフィルムを肥大化させたような作品に感じたかな。
ショートフィルムの主な欠点はその形式であり、大抵は短すぎることで、今作品は、設定や世界観、登場人物などを理解し、没入し、その一部となるのに十分な長さがありました。
特に、暴力や武器がないこと(1つの武器を除いて、発射されていない)し、ロボットを含めて、共感できる俳優がいた。
特にJ2アンドロイド(ロボットの方がええかな)には可愛さすら感じたかな。
ただ、テンポの遅さは否定できないまでも退屈はしなかった。
また、美しい風景とセットに素晴らしい音楽、そして、良い脚本できちんとまとめられた興味深いプロット、何て云っても最後に"ひねり」"は個人的にはキタかな。
テーマとは部分的にしか関係ないテーマについて、後に多くのことを考えさせる(あまり多くは語らないが、この映画はこれで終わるべきかな)。
今作品は、これのコピー、あれのコピー、(ソ連のオリジナル映画『ソラリス』、アニメ『攻殻機動隊』シリーズ、映画『エクス・マキナ』、そしてビデオゲーム『Half-Life』など)とか正直否定は出来ないほど思い起こす作品はあるものの、確かに、他の映画からいくつかの部分を取ってはいるとは思う。 
しかし、非常にユニークな方法で、既存のストーリーの焼き直しを避け、マッド・サイエンティストが○○する。
増え続ける海の中から新しい、より深い側面を見出すことに成功してんのあちゃうかな。
でもまぁ、今作品はあまりにも語らないし、完全に理解するためには、アニメにかなり精通しているか、深いファンである必要があるんかな。
風景、映画の流れ、BGM、雰囲気、セット、そして映画全体が、アレコレアニメ映画を思い出させた(アニメも素人ながら)。
近い将来、この種の映画はSFちゅうジャンルではなくなるんやろな。
なぜなら、このようなことはすでに私たちの現実になりつつあるしなぁ。
kuu

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