仁

鬼ガール!!の仁のレビュー・感想・評価

鬼ガール!!(2020年製作の映画)
2.7
地雷臭のする映画に何故か惹き付けられてしまう性分なんですわ、ボク。

「うわ~あんまり面白くなさそうだな~!」と思って実際観ながら「うわ~あんまり面白くねぇ~!」ってなるのが、やっぱすっきゃねん。やっぱすっきゃねん。

もうね、まず予告編で大プッシュしてたブルーハーツがエグいぐらい「取ってつけた感」満載でした。ホンマに余計です。要らないです。取ってつけた過ぎて最早取れかかってました。

全体の軸となっていたのは高校生が「青春しようぜ!」と映画作りに打ち込む話。完成した映画は映像と舞台演劇、そして和太鼓生演奏を組み合わせた複合エンターテインメントで非常に見応えがありました。めちゃくちゃ良かったです。高校生が作ったとは思えないクオリティの高さ。

でもその素晴らしい作品を作り上げる過程を全くもって深く描いていない。青春の汗が皆無。だから最後の作品披露も「すげぇな」と思うだけで感動しない。僕は彼らの努力や苦労をそこまで知らないから。

じゃあその至極アッサリした映画作りエピソードの合間に何が挟まっているか、それが「鬼」要素なわけです。皮肉にもこれが1番余計だったかもしれない。主人公は鬼であるが故に色々悩むんですけど、これがまた浅い浅い!子供用プールぐらい浅い!

というわけで努力系青春映画とアイデンティティ悩み系青春映画のどちらにも振り切れてない珍品でした。まぁでも地元愛ムービーにはなってるのか...??奥河内の皆さん、どうでしょう。

あ、そういえば吉村知事が出てくるという激サム展開もありますよ!別に吉村知事嫌いじゃないけど現職の政治家はフィクションの世界に入ってこないで!
仁