この映画の為に逆算して先月「プラダを着た悪魔」系の映画を観ておいたのだけれど、行きつけの劇場では12月の上映だった。
予習済みではあったが、そんなに「プラダを着た悪魔」のパロディ煮にはなってはいない印象だった。
源氏物語の要点をつまんだ話なので、予習するなら「源氏物語」の方だったかもしれない。
でもまぁ、古典の授業で習うぐらいの内容と、一般常識雑学程度の下地があれば、映画を理解するのに必要な情報は映画内で語られはする。
タイムスリップ物の構造にはなっている。
現代の優秀な弟を持つダメな兄がタイムスリップして弘徽殿女御に仕え、光源氏と比べられる兄の姿に自分を重ね、成長していく・・・。
・・・というのがベースではあるのだが、未来人が過去に行っている割に「占い」という形で、先の歴史を語る程度でそれをもとにどうこうする物語でもなく、正直未来人がいなくても成立してしまう、源氏物語ダイジェスト。
歴史の解説の役割ぐらいしか機能していないのが残念。
なんとなく、雰囲気は楽しかったし、個々のエピソードは印象に残る。
原作があるようだが未読。
・・・なので原作通りなのかもしれないが。
タイムマシンものと考えても、成年の成長譚と考えても、何も無い。
源氏物語のあらすじを更にダイジェストで表現したダケな気がしなくもない。
もうひとパンチふたパンチ欲しかったというのが素直な感想。