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十二単衣を着た悪魔のssr701のレビュー・感想・評価

十二単衣を着た悪魔(2020年製作の映画)
2.2
以前にも「嫌な女」という黒木瞳監督の作品を見ました
二時間サスペンドラマ枠なら面白かっただろうなくらいの印象でした
さて今作はどうでしょうか


大勢を目の前にして
滑舌の悪い人がしゃべるという
謎のスタートです
誰も突っ込まないからめっちゃ不安です
これほんと何だったんでしょうか
これでは心のエンジンがうまくかかりません

場面転換
主役の伊藤健太郎くんが女性と喫茶店で向かい合って
話し始めたかと思ったら早々に
「なあなあ! …なあ! あははは… あのさ… ホテルいこ?」です
なんと最低な役でしょうか…
さわやかが売りの健太郎くんの将来が危ぶまれると
事務所は判断しなかったんでしょうか?
ちゃんと前方確認をしてほしかったです!

女性はそんな誘いに乗るはずもなく
「ていうか別れて」と当然バッサリでした
健太郎くんは就職にうまくいっておらず
女性はそれを不満に思ってるようです

健太郎くんの弟はと言うと
有名大学に合格して
未来への視界良好といった様子です

その合格祝いに沸く家に帰りづらくて
街をさまよっていると一台の乱暴な運転のクルマが!
なんとブレーキをかけることもなく走り去っていきます!
戻ってくる様子もありません!
ひどい奴がいるものです! 許せません!

事故にはあわずにすみましたが
カミナリの衝撃で
なんとタイムスリップしてしまう展開に!
ああそういう話なのか…
アシガールと違って今作では現代から過去へと行く役なのですね

困ったら当然スマホですがやっぱり圏外です
彼女と撮ったエロ動画を見てだらしない表情を浮かべたり
無駄遣いするうちにバッテリーは切れてしまうのでした…

なんやかんやで(めんどい)
健太郎くんは過去の世界で子供を作ってしまいます
自分で世話をする!と立派に宣言します
とても責任感がありますね 逃げずに立派なことだと思います

そんな男らしい健太郎くんと違って自分は
この物語から目を背けて逃げてしまいました
本当に恥ずかしい限りです ごめんなさい!

でも終盤に現代に戻ってきたところから
見てみたいと思います
完全に逃げずに
現場には戻ってきたということで
勘弁してください
お酒を抜いてきたわけでもありません

たしか再度タイムスリップできたのは
なんかホタルを追いかけてたら
もどってきたみたいなことだった気がします(あやふや)
過去の衣服のままで帰ってきたので
服はもちろんリュックやらスマホやらは置きっぱなしです
オーパーツとして見つかるその日が来るかもしれませんね

もう一度過去に戻りたくなって
あの乱暴なクルマが走ってきた
通りへと慌てて戻ってくる健太郎くんですが
事故を起こしそうになったクソヤロウ運転手は帰っていませんし
過去にも戻れません
激しく落ち込む健太郎くんなのでした

弟に励まされるも
「ちゃんと生きていかないと! 生きていく所も無くなってしまうから!」
と うずくまってしまいます
なんだか魂の叫びですね

時が流れ…
健太郎くんは過去に戻った経験を生かしてそれを小説にするため
パソコンに向かうのでした めでたしめでたし
不思議な再会もあって
(よくあるパターンのやつ)
ハッピーエンドです いやーよかったですね
さすがに巻物で書き上げて持ち込むみたいなギャグ展開は無しですか
それはちょっと残念でした

そしてエンドロールとともに
ドローンの空撮で街の風景が映って終わりです
自分の意識も遠のいて上空へ高くふわーっと
浮き上がりそうな気分になりました
劇中で健太郎くんが
スピッツの「チェリー」を歌ったので
エンディング曲として使われないかひやひやしましたが
無事回避です ウィキにも劇中歌としての表記はありませんね

では黒木瞳監督の次回作にご期待ください
私ですか? 言明は避けたいと思います
…と最後まで逃げに逃げまくる私なのでした
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