ヘンリー・ジェームズの名作のドラマ化。ミシェル・ドッカリーの演技が光る。マイルズとフローラに乗り移る、死んだはずのクイントとジェスルのおどろしく不気味な漂いが上手く描かれていると思う。味方してくれる人はいない中で、幽霊に立ち向かおうとするアン。しかし最後はクイントにマイルズを殺されてしまう。これは勝ったのか負けたのか。クイントがマイルズに乗り移ろうとしてたなら、宿主を亡くしたので勝ったとも言えるし、殺されたからやっぱり負けたとも言えるし。どうなのかな。
もう少しアンの心理状態を描ければよかったかもしれない。少々、単純な怪談話になってしまっている節はある。原作小説より、だいぶ単純化されている。
