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カサノバ ~最期の恋~のodyssのレビュー・感想・評価

カサノバ ~最期の恋~(2019年製作の映画)
3.5
【プレイボーイvs小娘】

ドン・ファンと並んでプレイボーイとして有名なカサノバ。ただしドン・ファンは伝説上の人物だが、カサノバはれっきとした実在の人物。

その百戦錬磨のプレイボーイが、小娘に翻弄されるというのが、この映画の筋書。

この映画のミソは、ヒロインにステイシー・マーティンを選んでいること。このキャスティングが、本作品の鍵を握っている。

彼女は細身で、実年齢で言えば今年30歳だが、どこか少女のような趣きがある。生硬で、女として熟していない感じ。また、典型的な美人とは言えない容貌だ。

彼女に比べれば、作中でカサノバが帽子店に同行する婦人は、典型的な熟女で美人。カサノバとの情事でもやり方をそれと心得ている。

これに対してヒロインは、そういう定型を知らないか、敢えて無視している。といって男女間のことを心得ていないおぼこ娘ではない。基本的には娼婦なのだから。

こういう設定が面白いと思えるかどうかが、この映画に対する評価の分かれ目だろう。
私としてはそれなりに楽しめたのだが。

カサノバ役のヴァンサン・ランドンも18世紀のヨーロッパ上流階級に属する中年男を好演。
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