地方の町で起きた少女連続殺人事件。心に傷を負った野生動物保護区の管理人と女性保安官が事件に挑む。カナダ製のサスペンススリラー。
心に傷を負って自暴自棄の主人公が事件を機に立ち上がるという、個人的に好きな設定なので手に取りました。
てっきり保護区の管理人が主人公かと思っていましたが、女性保安官とのW主人公制でした。
このW主人公制が効果的に機能していて、二人の視点で描かれる事で事件を複雑化していて上手くミスリードに繋げている印象。
保護区の管理人は直線的に犯人飲んで影を追う感じで、女性保安官の方は外堀から埋めて行く感じでパターンが違って飽きないです。
過去の経緯から警察を信用出来ないという理由付けはちゃんとあるのですが、やはり保護区の管理人の方が早い段階で警察に通報していればここまでこじれる事も無かったかなと思うところ…。
女性保安官のあの行動も異常。あれでお咎めなしで職務続行というのも非常に都合が良すぎます…。終盤のために意図したこととはいえ、ちょっと物語として強引過ぎた印象…。
終始に渡って暗く靄が掛かったような雰囲気。その靄は結末を迎えても一部しかし晴れない。
かなり納得のいかない部分がありそこはネックですが、サスペンススリラーとしてなかなか楽しめた作品でした。
まとめの一言
「罠」