えす

サイレンシングのえすのレビュー・感想・評価

サイレンシング(2020年製作の映画)
3.6
大変面白かった。タイトル通り「黙認」を繰り返し、簡潔なショットで90分無駄なく語る。車体、喉元などの傷痕が重要なモチーフとなり、登場人物もまた心に傷を負っている。その「傷」の物語と呼応するように、アバンの濁流に浮かぶ女性から、発煙筒が照らすクライマックスに至るまで、禍々しい赤のイメージが付き纏う。野生動物保護区という監視カメラを据えた舞台に深い闇夜がスリリング。
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