壮大なBGMもカッコいいガンアクションもない。
生身の人間が生身の人間を殺し、殺された戦争の映画だった。
さっきまで冗談を言ったり家族に電話をしていた兵士が撃たれて、爆弾に巻き込まれて死んでいく。わたしよりも若くして。
あの場にいるのが自分の夫や父親、息子だったらと思うと堪らない気持ちになる。
とにかく悲惨だ。見ててしんどい。
映画としては臨場感あふれるカメラワークと鬼気迫る俳優陣の演技が凄い。エンドロールまでしっかり見てほしい。
タリバンとの戦いを描いた映画だが、タリバンが政権を取り戻し、アメリカがアフガニスタンを見捨てたと非難された今見ると複雑すぎてなんと言ったらいいかわからない。
亡くなった大勢の死が無駄にならない事を願う他ない。
