さっ

私が結婚した男のさっのレビュー・感想・評価

私が結婚した男(1940年製作の映画)
4.5
おもしろい。アメリカ人エリート一家による不思議の国=ドイツ見聞録......のつもりが身内まであっさりナチズムに侵食されてしまうホラー。最終的に妻と夫による幼い息子の争奪戦に発展するのが痛ましい。ナチスを過激派とかカルト教団とか(もっと薄く一般化すれば配偶者のモラハラ)に置き換えれば現在でも全然あり得るシチュエーションなのが薄ら寒さを増す。戦って打ち勝とうとする(←無理)のではなく、さっさと逃げるしかないというリアル。ラスト「可哀想だけど、もう同情する気もないの」と言い放つジョーン・ベネットは優しげで、それは彼女にとって彼がもはや他人であることを如実に示していた。家族愛が通用しないレベルというのは個人的に好きだ

「ユーモアを忘れた国は恐ろしい」......名言。チェコ系ドイツ人のじいちゃんがドイツ帝国時代の軍服で無言の抵抗をするのがとても悲しい
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