ジェイコブ

コリアタウン殺人事件のジェイコブのネタバレレビュー・内容・結末

コリアタウン殺人事件(2020年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

アメリカのコリアンタウンにて起きた殺人事件。現場付近に住む無職の男が事件について疑問を抱き、興味本位で調査を始める。調査を進めるにしたがって、その男にある異変が起こり始める……。
監督不明のファウンドフッテージ。物語はPOV形式で進められ、次第に男の異常性が明らかとなるにつれて、観客は何か、厄介事に巻き込まれてしまったように感じるだろう。男の言動を見る限りでは統合失調症であると考えられるが、男が薬を服用したり、パートナーに病院へ行くように勧められるシーンはない。また、男の顔は最後まで分からないことが、より本作の薄気味悪さを際立たせている。終盤では解決するはずの謎がさらに深まり、男は行方不明となって終わっているため、下手したら「フェイク」ドキュメンタリーに分類すべきかどうかも判断がつかない。個人的には、アングスト/不安のように、精神に異常をきたした男の目線で進むフェイクドキュメンタリーであると思ってる。
果たして、紫色の光は何だったのか、男とやけに波長の合ったホームレスは? 妻はどうなった? など様々な謎を残しながら、本作は終わっており、ファウンドフッテージとしては満点の結末だろう。ただ、精神的に色々と疲れる映画で、気分は良くない。