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わたしは元気のlpのレビュー・感想・評価

わたしは元気(2020年製作の映画)
3.5
渡辺紘文監督の新作。アップリンク吉祥寺で開催されている特集上映にて鑑賞。

『七日』を筆頭に「何も起こらない日常」をベースに、白黒映像で独自の世界観を形成する渡辺紘文監督。その強烈な世界観に毎回魅了され、すっかり虜になってしまった。そんな監督の新作とあって、特集上映の初日に迷わず鑑賞!
そしてこれが監督の「新境地開拓」と言える1本だった。

今作は小学生の女の子の何気ない1日を切り取って映す。テーマは非常にソフトなのだけれども、今回も渡辺監督の才気はギラギラ光る。
小学生の物語に、大田原愚豚舎の旗印とも言える「繰り返し描写」と絶妙な「コメディ要素」を盛り込んでくる。被写体は変えながらも、映画の根底にあるものはいつもの大田原愚豚舎だ。

渡辺紘文監督の新境地にして、フィルモグラフィの中ではかなり親しみやすいと思われる1本。興味のある方はぜひ。
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