なんなの！このニコラス・ケイジを頂点とした低脳で爽快なアホ映画群は。ジャンルなの？ ニコラス・ケイジ映画ってジャンルなの？
被害者の殺られ方があまり残酷じゃないとか、ロボットの殺し方に工夫が足りないとか、そういうことは脇に置いといて、もはや名前もなけりゃ、セリフも与えられないニコケイに幸あれ！
クルマの修理の代わりに、呪われた廃レジャー施設の掃除人となったニコケイが、施設に巣食うキャラクターロボットを1体ずつ血祭りに上げていく。そんなマッチョなタイマン映画。ベースになってるのはFNafあたりの脱出ゲームか。やったことないから知らんけど。
掃除→エナジードリンク→血祭り、そしてまた掃除→エナジードリンク→血祭りと秩序よくバトルが繰り返されるが、折悪しくこの施設を焼き払おうとするティーンチームが合流（こちらはホラー映画の定石通り殺される）。だがニコケイはまったく動じない。てか無視。彼らの遺体を袋に入れてくれるのがせめてもの優しさか。
見どころはニコケイのていねいな清掃っぷりと、エナドリごっくんと、ピンボールに興じるノリノリの姿かな。見どころが普通じゃないのもニコケイ映画の特徴ね。
観る価値があるのかと聞かれたら、「ない！」と断言するが、好きか嫌いかと聞かれたら迷わず「好き！」と答える。これはそんな映画さ。もし新文芸坐で「変な嵐を呼ぶ血祭り男ナイト」なんてオールナイトが企画されたら、へとへとに疲れていても喜んで行くつもりだ。
映画好きならありますよね、どれ、くだらない映画でも観るとするかって日が。そんなときにぜひ観てください。気持ちは4.0だが（個人的には本作よりマンディを推したい）、間違えて観ちゃう正統派映画ファンの事故を防ぐ意味で3.3とした。それにしてもあのエナジードリンクの効き目よ。Punchだっけ？ FFのポーションより回復率高そう！
