しゅうへい

ウィリーズ・ワンダーランドのしゅうへいのレビュー・感想・評価

1.5
人里離れた場所で車が故障した一人の男。そこに修理工が通りかかる。修理代を払えない男は、車の修理と引き換えに、廃虚となった遊園地「ウィリーズ・ワンダーランド」の清掃員として一晩働くことを修理工に提案される。何の気なしに引き受けたものの、彼は園内に閉じ込められ、呪いによって殺人鬼と化したアニマルロボットたちが襲いかかる。

曰く付きの遊園地を舞台に、主人公と邪悪なアニマルロボットたちの戦いを描くアクションホラー。ホラーゲーム『Five Nights at Freddy's』シリーズから着想を得たとしている。誰がどう見てもすぐ分かる。

無名の監督が仕事を選ばない時期のニコラスを起用して舞い上がってるだけに過ぎない作品。アクションもホラーも退屈極まりない。コメディとしても微妙。今作の彼は寡黙?失語症?最後まで言葉を発さない。出演料とは別にセリフでギャラが発生するの?それともMr.ケイジに言葉はいらない?彼の場合、立ち姿だけで成立するからある意味正解なのかも。

車の修理代の代わりに寂れた遊園地の清掃を任されたニコラス。真面目に掃除する中、待ち伏せるロボットを難なく退治、傷はガムテで応急処置、残骸はゴミとして処理。1時間に一本のエナドリでハイに、キマッた状態でピンボールで遊び出す娯楽休憩。どんな状況下でも、このルーティンだけは崩さない。「ニコラスにこんなことさせちゃうの面白いだろ?」ってこと?あまりに稚拙な内容に怒りすら覚える。中学生が考えたような脚本。ツッコミ所満載で色々と意味不明だけど、一仕事終えて日常に戻っていく様子は格好良かった。ちょっと悔しい。

ニコラス・ケイジは過去のインタビューで、不動産バブル崩壊で多額の借金を背負ったことについて触れ、返済のために“くだらない”作品にも出演したと語った。その一例が今作含む場違いなB級の数々。ニコラスに低予算は似合わない。でもようやく全額返済。ようやく前線復帰。ようやくだ。

名作を観続けるのは目が肥えてしまうので、適度に酷いB級映画を補給するのは大事。名優はハリウッドの大作だけ出てください。ファンを失望させないでください。なぜ各レビューサイトで高評価されているのかが気になって仕方ない。皆様のレビューを参考にさせていただきます!
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