超弩級の大傑作じゃねーか。
・ブレンダンとケルズの秘密
・ソング・オブ・ザ・シー 海のうた
と見てきて、2作目であれ?ってなって、若干期待値が下がってたけど、ここに来てダントツ1番面白いのが来た。
初っ端1カット目で分かった。これすげー映画だわ。
絵本のようとかいうのは恥ずかしいんだけど、一枚の絵として完成されたものが、その完璧さを保ったまま動いてる。
草木が揺れたところでまず感動。2Dアニメにおいて、背景と動かすものはハッキリ区別されていて、例えば岩肌が崩落するシーンとかでは、崩落の直前に塗りがのぺっとする、みたいな現象があるけど、今作にはそれがない。背景が背景のまま動いている。
キャラデザもめっちゃ良い。2作目ほど簡略化されておらず、丁度いいくらいのデフォルメ感。
ところどころで主線だけじゃなくラフの線画も薄く残していて、それが情報量を増やし、柔らかな印象を強めている。
話もめっちゃ良い。
いや、話の前に、月夜を2匹で駆けるシーン最高すぎたな。美しすぎた。完璧。
──その他、細かな感想。
・メイブを守りたくて彼女を檻に入れてしまうロビンが、まんま彼女を守りたくて彼女の話を聞こうとしない父親と重なっている。
最終的に森が回復しないってのも、人間とウルフウォーカーの関係だけを考えれば良いバランスだと思う。しぶとく生きてけって感じで。
しかしウルフウォーカー以外のオオカミ達の扱いが雑すぎんか?とも思う。
・匂いや音で世界を感知するウルフビジョンがめっちゃ面白い。
・森から見た遠景の街が、上から見たように描かれてるのが良い。森とは違う理屈で動いている場所っていう感じ。これくらい遠近法を無視してくれると嬉しくなる。これを見にきたんすよという感じ。
・射手座の香る夏の元ネタってこれかぁ。