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リコーダーのテストのnuのレビュー・感想・評価

リコーダーのテスト(2011年製作の映画)
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ソウル五輪が開催された1988年、テレビやラジオでは自国の選手がメダルをとった云々ばかりでまるでお祭りの雰囲気である。これに対し、ウニの家族は同じ都市で暮らしているとは思えないくらい、そのような栄えた場所とは疎遠であることが悲しいほどに伝わる。両親に近づきたくても近づけさせてもらえない。幸いにも純粋な友情はできたものの、その中で持つ者と持たない者の差に幼いながらも気づかされる。優しい色が使われているけれど『はちどり』と同様、心はずっしり重くなるような作品。卒業制作とは思えないくらいの完成度だった、かなり好き。
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