ミツバチゴロバチ

実録エロ事師たちのミツバチゴロバチのレビュー・感想・評価

実録エロ事師たち(1974年製作の映画)
3.3
『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』ならぬ、『クライムズ・オブ・ザ・パスト』だ!

いや、夫婦が客前で白黒ショーをするとか、信じ難いことをしているけど未来にはあり得そう、の逆方向で、今となっては信じ難いことをしているが過去には実際にあった、とか、警察はその犯罪を追っているとか、あながちですよ。クローネンバーグパクったか⁈(な訳はない)

しかし殿山泰司さんて得難い俳優さんだなあ。今こんな人いないよなあ。
このエロ事師、(イメージとしてのですよ)下町の町工場の社長感、しょぼくれて人生疲れたような風情なのだが、仕事(ポン引き・アングラお座敷ショーの興業)は矜持を持ってこなす、みたいな。

作品自体は淡淡としていて、さほど劣情を誘う描写もなく、正直そこまで面白くはないのだが、その淡淡した感じが殿山さんの存在と相まって、なんか忘れ難い肌触りは残る。好きな人は好きかも。