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私をくいとめてのtoshiのレビュー・感想・評価

私をくいとめて(2020年製作の映画)
4.5
前半は意外と飯テロ作品。それもありますが独り身としては共感ポイント満載でかなり楽しませていただきました。

30歳を超えても独り身のOLみつ子。そんな歳になっても独身生活を謳歌しているのは、脳内にもう一人の自分「A」がいるから。だからちっとも淋しくなんかない。みつ子はことあるごとに「A」へ相談し答えをもらいます。そんなある日、勤務先に営業で訪れた多田という年下男性に恋をします。
多田とは親しくなりますが、何か普通の男女とは異なる珍しい付き合い方。そんな折、多田へ想いを伝える為みつ子は勇気を出して一歩前へ踏み出すのですが・・・。

原作と監督コンビが勝手にふるえてろと同じ事を鑑賞後知ったのですが、なるほど!と思いました。のんさん演じるみつ子は勝手に・・・のヨシカにどこか似ています。それにしてものんさんの演技を久しぶりに観ましたがやっぱり彼女は凄いです。また年下男性多田を演じたのは林遣都さん。今週最終回を迎えた姉ちゃんの恋人でも辛い過去を持つ吉岡を見事演じていましたが、今作多田も良かったです。年下男子にあんなに美味しそうに自分の作ったご飯を食べてもらうなんて、女性だったらみんな惚れてまうやろっ!でした。
序盤の飯テロ感や「A」、多田、臼田あさ美さん演じるみつ子の先輩ノゾミとのテンポ良いやり取りが心地よかったのですが、中盤ちょっと失速します。でも唯一の学生時代からの親友皐月に会いに行ったシーンはちょっと泣きました。皐月を演じたのがあの人だったので。キャストに名前出ていますがネタバレになるのであえてここに書きません。

みつ子がノゾミに多田と付き合っちゃえと言われた後「独りが楽だからなかなか・・・」と返すと、ノゾミは「人と一緒に居るには努力が必要」とみつ子に伝えるのですがその言葉がとても印象的でした。
私が今でも独りなのはその努力を避けてきたから・・・。後悔はしてないんですけどね。
でも独りでいると怖くなっちゃうときもあります。例えば大型連休とか、一切人と会ったり話したりすることが無い事も結構あって、連休最終日に「そういや連休中声だしてないや」って振り返って身震いしちゃいます。翌日出勤して「おはようございます」って発したら声かすれてるしw
因みに今作みつ子は独りでも常に「A」と話しているからそんな事は無さそうです。

もう少し尺が短ければ中盤の失速も感じなかった?とは思いましたが、それでも楽しませていただいた事、のんさん、林さんの演技は勿論、「A」の声を担当した俳優さんも素晴らしかったでこのスコアと致しました。

【余談】
エヴァの予告が新しくなってやっと大人しくなりました。
また予告ではなくCMですが最近スクリーンで流れだしたU-NEXTのCMが何か素敵です。
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