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僕と頭の中の落書きたちのmarm25のレビュー・感想・評価

僕と頭の中の落書きたち(2020年製作の映画)
4.1
統合失調症は幻覚や幻聴もあってより辛いと思うけど、私自身も境界性人格障害という精神障害があるので、この映画はそういう精神障害を持つ人たちに勇気を与えてくれる映画だと思う。アダムが言うように、精神障害は身体障害者や体の病気とは圧倒的に世間からの扱いが違って生きづらいんです。
決して奇跡のような綺麗事では片付けないリアルさ。よくなったと思ってもだめ、いいと思うことをしてもだめ、八方塞がりで絶望的。それでも人間だから人との関わりがあって、それが悪い方向にもいい方向にも作用する。

高校最後の年に発作で人を傷つける事件を起こしてしまって転校して、病気を隠しながら新しい生活。好きな人ができるけど本当の自分が怖いアダム。
家族との付き合い方や幻覚の友達(黒い影以外みんないいやつ)に振り回されながらも、自分の闇を見せることで愛を手に入れることができるというメッセージが素敵。
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