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僕と頭の中の落書きたちのmのレビュー・感想・評価

僕と頭の中の落書きたち(2020年製作の映画)
3.9
統合失調症がこんな風に辛いとは初めて知った。
精神疾患に苦悩する主人公、彼をサポートしようとするけどやはり気持ち全てを理解しきることはできない家族、すれ違いから周りを信じられなくなった挙句自分自身のことも信じられなくなってしまう主人公……見ていてとても胸が痛かった。
クラスの同級生に自身の統合失調症について打ち明けられないのを見て何だか共感するものがあったな。自分の本当のことを話すのって大切にしたい人であるほどハードルが高い。壁を越えて受け止めてもらえたらいいんだけど、そうじゃない場合もあるしね。
他人を理解して自分を理解してもらうって本当に難しいことだと思う。いくら理解し合いたいって思ってもね。どうせ人の頭の中は覗くことができないという諦めと、自分の元を去ってしまった人たちに対してもっと理解したかったというやるせなさを痛感した映画だった。
それでも私はこれから出会うであろう人たちも含めて、周りの大切な存在を少しずつでも理解していきたいと思う。
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