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She Dies Tomorrow(原題)
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『She Dies Tomorrow(原題)』に投稿された感想・評価

horahuki

horahukiの感想・評価

4.2
私は明日死ぬ!

突如そんな考えに取り憑かれたエイミー。友人のジェーンはそれを聞いて馬鹿にしてたけど、気づけばジェーンにも同じ考えが芽生え、更にウイルスのように周囲に伝搬していく。そんな「不安の伝搬」を描いた実験的ホラー映画。コロナ禍な現状にも絶妙に刺さってくるため、そっち方面にも解釈可能なタイムリーな作品でした。

心の中に巣食う漠然とした不安や、抑え込もうとしても湧き上がってくる恐怖の感情をホラー映画として描く作品が流行っているけれど、本作もその系統。監督は『エイリアンコヴェナント』『ペットセメタリー』等に出演したエイミーサイメッツ。フィルマには記載ないけど、ミシェルロドリゲスもチョイ役で出てるよ!

壁に寄りかかったり床に指を這わせたりと、エイミーは引っ越したばかりの家で仮初の心の支柱にもたれかかるような仕草を見せる。スマホを見ては叩きつけ、ダンスしたと思えば手で顔を覆い落ち込み、通販サイトでは骨壺を探し、心配してやってきた友人のジェーンに「私は明日死ぬ」と告げる。更にはレザージャケットになりたい!とか言い始めるあたり完全に頭がイカれてるんだけど、それは自分の死を有用なものにしたいと考えた故の発言であり、病的に蝕まれた心の現状を感じさせる。

存在することの恐怖とそれが引き起こす不安。そんな自身の感情をスタート地点としたと語る監督の言う通り、本作は監督の主観的な考えを投影した作品となっている。主人公と監督がともにエイミーであることにも恐らくそれが現れており、監督が元パートナーに虐待的な扱いをされたことを反映したらしい描写も主人公の現状を作り出した背景のひとつとして登場する。

通常のホラー映画であれば、現代の歪で矛盾したシステムの中に生きる上で必ず付き纏う漠然とした恐怖に対して何らかのポジティブな回答(精神的治療)を示すことで物語を終えるものがほとんどを占めるけれど、本作は何らのわかりやすい回答を提示することもなく、絶えず湧き上がる恐怖とともに生きろというある種絶望的な結末を突きつける。

ただ、本作が描く恐怖はあくまでも主観であるというところに救いを見出せる。どれだけ絶望的でそれこそ死を確信するほどの恐怖が心を支配したとしても、それはあくまでも主観でしかなく、この世の終わりのように思い悩み自暴自棄になる姿は客観的に見れば滑稽でしかない。編集により大きく緩急をつけることで圧倒的で主観的な不安感をユーモアへと転換させる印象的な演出が多用されるのだけど、その落差こそが本質を物語る。そしてそれが普遍性を獲得することで恐怖に苛まれる現代人に一筋の朧げな光がさす。

青や赤、緑といったビビッドな照明も効果的に用いられており、価値観の伝搬を決定づけるものとして登場するだけでなく、青と赤の連続での切り替えが全く同じ対象であるはずなのに、その見え方をガラッと変え、それもまた主観の落差を印象付けることになる。そして、単純に『シェラデコブレの幽霊』のような根源的な嫌悪感を的確に煽ってくるような映像にも仕上がっており、常に居心地の悪さを植え付けようとする本作の嫌な側面を後押ししている。

更には、死に向き合うことで得られるもの、孤独と誰かとの繋がり、終わりゆく関係性、レザーワーカーによる実感としての死からの目覚め等々、「多種多様な解釈を許す」ことにより生まれる奥行きが様々な要素を詰め込む大義名分となり、作品自体の底を深めることになる綺麗なミックスを成し遂げている。話題となるのも納得な面白い作品!
[私は明日死ぬ、私は明日死ぬ、私は明日死ぬ] 40点

サイケな光に包まれ、意味ありげに並べられたある種の希死念慮や潜在的恐怖の具現みたいな映画で、最初に自らの死を悟ったエイミーを発端として、それが人伝に感染していく様を描いている。といっても"意味ありげ"なのでよく分からないまま全登場人物が"私明日死ぬわ"とずーっと呟いてるだけ。死を悟ったことでこれまでの上辺だけの関係性が見直されていき、最終的に余裕ぶっこいてたエイミーまでもが来たる最期に恐怖するという点では印象に残ると言えるのかもしれない。サイメッツが出演した『アップストリーム・カラー』にも似て、難解さというよりも神々の遊びって感じ。なので同作をポストシネマだのマリックの再来だのと喜んでた人は本作品の世界観に狂喜乱舞していることだろう。

そこらへんを割り切って見てしまえば、所謂"人生最後の日になにする?"というやつを横で見ている映画に様変わりする。死に恐怖しながらも最期の時間を自分のものとして生き、時間は死を意識していなかった時と変わらず緩やかに流れる。ある種の穏やかさすら持った不思議な映画だった。
CHEBUNBUN

CHEBUNBUNの感想・評価

1.2
【あんたも死ぬし俺だって死ぬ。みんないつか死ぬ、、、だが今日じゃない】
「『ネオン・デーモン』みたいな色彩で「彼女は明日死ぬよ」と言い続ける虚無」、「何故か『DESERET』のジェームズ・ベニングが台詞ありで出演している」といった情報が私の耳に入る映画『SHE DIES TOMORROW』を観てみた。最近のホラー映画の潮流に、哲学、心理学、社会問題をメタファーにした作品群というものがあり、その真理にたどり着けたかどうかで賞が獲れたりする。『触手』をはじめとして、この手の厄介なホラー映画はヒューマントラストシネマ渋谷恒例企画《未体験ゾーンの映画たち》で取り上げられることが多い。本作は恐らく来年の祭に来るであろう。そして、本作はメチャクチャ面倒臭い作品でありました。

ゲーテは自分の憂鬱を吐露した『若きウェルテルの悩み』を出版したが、その憂鬱は伝播し、自殺ブームを巻き起こした。センセーショナルな出来事は伝染力を持っているらしい。その伝染力を扱った本作は、メタファー映画『アップストリーム・カラー』に出演しシェーン・カルース監督の世界観に触発されたであろうエイミー・サイメッツが不器用に心象世界を扱い、結果としてダサく失敗している印象に満ち溢れた作品だ。

冒頭20分近く、ドロドロっとした血液を覗き込んでいるようなサイケデリックな映像と暗闇を映し出し、彼女の憂鬱さを描く。そして彼女が「私、明日死ぬよ。」というセンセーショナルな発言が、周囲の人を不安にさせ混乱を招くのだが、「センセーショナルな出来事は伝播する」という有名な現象を小難しく前衛的な映像と表面的な台詞の掛け合いで描いているだけに過ぎず、単なる中身のない映画である。

精神的、孤独の手数で言えばトッド・ヘインズが『ケミカル・シンドローム SAFE』で描いてみせたように、蜜の中心に主人公を置いているのに、うっすら見える周囲の壁ある態度の重ねがけといった技を分析した方が良い。ベタではあるがアラン・レネの『去年マリエンバートで』なんかも人の心理的距離感の表象に成功していると言える。

とにかく、80分しかないのに小手先の前衛で心理現象の真理を語った気になっているしょうもない映画でした。

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