今はなき上野のスタームービーにて鑑賞。
文字通り『インファナルアフェア』の続編だが、時系列的には「無間序曲」のサブタイから解るように前作より前の物語。
若き日のヤンとラウの話なんてどう拡げるんだよ？と思ったら、むしろ主役はウォンとサム。
そして登場人物も増えて、各キャラの関係性がより複雑に。
時系列はこちらの方が先ではあるが、鑑賞する順番はやはりタイトル通りに観ることをお勧めする。
３作目もそうだが、やはり１作目を観ていることを前提に作られている。
まぁ前作を観ていなかったとしても話は理解できるとは思うが、楽しみは半減してしまうだろう。
そして恐らく意図的にそういう脚本にしているのだろうが、前作からの各キャラが序盤は「キャラの印象が前作とは微妙に違うな」からの年月を経て徐々に前作のキャラに近づけていくのは見事だと思った。
後半のリョン警視登場など、徐々に１作目の時代に近づいてることが分かりやすく示されているのはいい。
またヤンの彼女の堕胎の件など、前作を観ていればこその流れがそこかしこに散りばめられているのも良い。
前作におけるウォン警視の死に方はかなり衝撃的だった。
主要キャラであっても容赦しない殺し方が、今回は更にパワーアップした感がある。
初見では衝撃的だが、２回目以降の鑑賞になると本当に辛いシーンの連続。
それはそれで変に美化しない香港ノワールらしさと言うべきなのか。
前作があればこそではあるが、この作品も傑作と呼ぶに相応しい作品だろう。
