ゆず

ローグのゆずのレビュー・感想・評価

ローグ(2020年製作の映画)
3.6
「ビースト」よりも先に作られた"人喰いライオン"の映画。ミーガン・フォックスが傭兵部隊のリーダーを演じ、人身売買組織に誘拐された少女を救うミッションが描かれる。しかしトラブルが続き、チームに組織の追撃が迫る。さらに、彼らに襲いかかるのは人間だけではなかった…。

CGの精巧さなら「ビースト」に軍配が上がる。本作は夜のシーンが多く、ライオンの全体像はなかなか映らなかった。雌のライオンというのも、CGクリエイターの負担を軽くしたかったのではないかと思ってしまう。(実は物語的に意味があったのだが)
しかし、アクションでは「ローグ」に軍配が上がる。何故なら物語の本筋は傭兵部隊の救出ミッションであり、それを阻止しようとする武装組織との銃撃戦がメインだからだ。ライオンに襲われる云々は降って湧いた災難でしかないし、仮にライオンを退けたとしても、武装組織が残っている限り話は終わらないのだ。
チーム内のやりとりもまあ面白かった。それぞれ一癖ある傭兵たちが魅力といえば魅力。

最後の監督メッセージを見ると、トロフィーハンティングに憤りを感じていることがわかる。人間同士がドンパチする映画の最後にそういう思いを聞かされたので、あっそういう志で撮ってたんですね、気づかずにすいません…と少し申し訳ない気持ちになった。
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