さ

アル中女の肖像のさのレビュー・感想・評価

アル中女の肖像(1979年製作の映画)
-
え!??女でもこんなにふざけてていいんですか!?!??!ってなる快作。主人公が言葉を持たないのと対照的に三人の魔女が連ねる空虚な発話は、だからこそ鏡を滑る水の美しさと同じくらい心地がいい。(この三人はずっとChatGPTみたいな精度で喋っている。) あらゆるグラスが割られるように、壁もいつか崩れるという予感は確かにあったのだろうか。
夢想的なシーンにたびたび登場するミゼットの、男性でありながらどこか異質な存在感が不思議と映画に馴染んでいた。飛び道具的なギャグからホームレスの女性とのほのぼのした道連れ、それを彩る衣装もメイクも音楽もすべてが豊かで最高だった。
さ