劇団☆新感線の最新作。あいかわらずのシナリオのオリジナリティぶりがすごい。
赤坂で舞台観たのを忘れてて、こちらも鑑賞。
映像がただ舞台を映しているものではなくて、何台ものカメラがアップしたり引いたり、音響やスローモーションなどの演出含めて、映画に作り替えられている感じ。まさに本当にゲキ×シネ。
正直、いい作品だからこそ、どちらも観てよかったという感じ。
舞台の良さは、やはり端々までいろんな役者が個を出しているのを俯瞰的に楽しめることであって、映画のほうは見どころのたびに画面がズームアップされ、周りの景色や役者が見えずにとにかくやきもきする。
一方で映画の良さは、役者の表情や演技力などがアップされることで如実になって、シーンごとの没入感が生まれる。舞台を見ていた時は流してしまったが、劇場版ではおりょうのすさまじい演技力に驚嘆してしまった。表情が、役に乗り移っているかのよう。舞台と同じものを見ていたはずなのに、こんなにうまかったのか!と気づかされた。
内容も、直近の劇団☆新感線の中では面白いので、観ても満足すると思う。今作は歌が少なめなのも観やすい。
早くまた舞台が大々的に楽しめる世の中になってほしいと思いつつ、近くの劇場で1/5くらいの値段で手軽に楽しめるのも決して悪くないなと感じてしまった。