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ハワード ディズニー音楽に込めた物語のnamのレビュー・感想・評価

3.9
「ディズニー第2次黄金期を支えたハワード・アシュマンの半生を描くドキュメンタリー」

Disney+にて。
「リトルマーメイド 」「美女と野獣」「アラジン」とウォルト・ディズニーの死後低迷していたディズニーに第2次黄金期をもたらしたハワード・アシュマンのドキュメンタリー。

名前は知っていましたが作詞家程度の認識でしたが、本作を見ると舞台の演出や脚本まででき、上記の作品にも歌詞のみならずプロットやストーリーをベースも考えていたと知り、彼の功績の大きさを知りました。

また亡くなった事も知っていましたが、その原因がエイズだった事や同性愛者だったりと意外な事実に驚愕でした。

前半は幼少期からブロードウェイで活躍し、ディズニーに入るまで。そして後半でディズニーでの仕事、そして亡くなるまでが描かれます。

美女と野獣でガストンが城に襲撃をかける「夜襲の歌」がエイズ患者がスケープゴートにされ、迫害されていた状況を込めたのではという事実や
アラジンで終盤にジャファーが歌う「アバヨ、王子様」では一つ一つ身ぐるみを剥がされ失っていくアラジンが、免疫がなくなり視力や感覚を失っていく自らの状況を重ねたのではないか等、聞き慣れた楽曲の制作秘話が聞ける貴重なドキュメンタリーでした。

ディズニーランドで自身の作品がパレードになっているのを知って「亡くなっても作品は残り続ける」という言葉はとても感慨深く、今も世界中の人々に彼の作品は生き続けてるんだと改めて実感しました。

またアラジンの制作途中で亡くなってしまいましたが、アニメ映画ではカットされたもののプロットの原案の時に彼が書き下ろしていた楽曲の内3曲がブロードウェイ(劇団四季)ミュージカルで使われており、非常に名曲なので機会があればぜひ聞いて頂きたいです。AppleMusicなどで聞けます!

「自慢の息子」「バブカック、オマール、アラジン、カシーム」「危険な冒険」の3曲です!

特に「自慢の息子」が亡き母へいつか誇れるような息子になりたいという想いを歌った名曲は、アシュマン自身の想いでもあったようです。

ディズニーファンや彼の作品のファンにはオススメのドキュメンタリーです!
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