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ノマドランドのお茶のレビュー・感想・評価

ノマドランド(2020年製作の映画)
4.2
家は心の中にあり、思い出は生き続ける。

私はノマドを知らなかった。

ノマド(遊牧民、放浪者)
キャンピングカーに荷物と思い出を詰め込み、仕事を探しながらその日その日を生きていく生き方。
そのほとんどが高齢の方ということに驚いた。

仕事を見つけるのも、仕事内容も、車中泊できる場所を見つけるのも本当に大変。
パンクやエンジントラブル、病気など様々なアクシデントも。

それでも、自分で責任を負い、自分が選んだ道を生きる。

大切な夫を亡くしたファーンはじめ、ノマドの人々。
喪失感を抱えながらも勇敢に、そして自由に生きる姿に胸がいっぱいになった。

ファーンが、車の中で眠るシーンが多かった。

思い出に浸ったり、喪失感が込み上げてくる夜。

でも、いつの日も朝はやってきて、凛として穏やか。

雄大な自然や、ノマドの人々との出会いがファーンを包み込んでくれる。
頬を優しく撫でていく風のように。

さようなら、ではなく、またいつか。


私は、マクドーマンさんが出ている映画を観るのは初めてだった。
自然すぎて、本当にノマドの人と思いながら観ていた。

4月のはじめに、この映画を観てよかった。

好きなシーン☺️
・リンダとファーンがパックをしながら椅子でくつろぐ。
・大自然の中で、大声で自分の名前を叫ぶ。
・スワンキーがいつ死んでもいい、と思えたほど感動した自然との思い出を語る。
・焚き火。
・言葉で語らず、表情で語るファーンのアップのシーンすべて。
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