緊急事態宣言になってしまう…と駆け込みで1日缶詰映画デー。
ノマドランド、素晴らしかった。
フランシス・マクドーマンド主演映画はスリービルボードぶりだったから、ブチ切れモードでヘビーなんだろうなと気合を入れて挑むも、想像していた雰囲気からかけ離れていてとにかく癒された。
物質や情報に溢れ、人間関係が複雑化して、捕われるものの多い今の世の中で、
いらないものを全て削ぎ落として、自然の畏怖を感じながら生きていくファーン。
出演しているノマドの人達はみんな実在の人達で本名での出演なんだそう。フランシスももはや演技とはなんなのか、境界線が分からないくらい自然体。
それでも大勢の中にいても彼女が主演だとわかる、化粧もほとんどしてないだろうに、美しくて、不思議に少女のように見えることもあって、本当にオーラのある人だなぁ。
そもそも今の世の中を作った張本人になり得るAmazonでホリデーシーズンにアルバイトするシーンが何より印象的でした。
この世の中を創りながらも雇用を生み出す大企業、
それぞれが過去の痛みをもっているからこそ強くて個人を尊重するコミュニティを作り助け合う人々、
時に苦しみを与え時に恵を与える大自然、
なにもかもがアメリカらしくて素敵だった。
慌ただしい今、生き方を考え直すきっかけになる作品。
