Ginny

ノマドランドのGinnyのレビュー・感想・評価

ノマドランド(2020年製作の映画)
3.0
感想が出てこない…

言葉が見つからないというか。
ずっとスクリーンに惹きつけられていたし飽きることはなく、フランシスマクドーマンドの演技も素晴らしかったけれど、内容を受けて自分から言葉が出てこない。

これから、この映画の意味を知っていくのかなと思いました。

最近、国際霊柩送還士のことを書いたノンフィクションを読んでいるのですが人が感じる最大の悲しみ?ショックは近しい人の死だそうで。
それが恐ろしくて恐ろしくて。
「その時」が必ずきてしまうので、その時が来てしまった時のために少しでも太刀打ちできないかという思いがあります。

人それぞれ、その人自身の魂の救済の方法は違っていて、その人だけの魂の救済の道があるんだなと映画を見ていて思いました。

素晴らしく美しい心が震える景色を見た時に、そこで死んでもよいと思える気持ちは理解できます。

私は、本編で描かれるノマドの暮らしが絶対にできないし、私自身の嗜好の真逆の世界なのだけれど、この先年老いた時に自分に降りかからないとは思えないと言うかどちらかと言えば降りかかる方が近いと怯えているので、そのやんわりとした恐怖感が拭えず居心地の悪い思いがずっとありました。とても悲観的なんです。

人の幸せはどこにあるのだろう。
ノマドの人たち、たまに会う人たちみんな特に幸せそうに見えなかったのですが、かといってノマドじゃない所で幸せそうとも思えず。
近しい人の受け入れ難い死が残された人に落とす陰が濃くて、今の選択肢しかとれない状況になる、のか?と考えてみたり。
でもノマドの人たちが必ずしも死がまとわりつくわけではないでしょうし。

果たしてこれは何だったのか?
を知る旅が始まりました。
まだまだ知らないことも、知らない映画の世界もあるんだな。
Ginny

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