Pam

ノマドランドのPamのレビュー・感想・評価

ノマドランド(2020年製作の映画)
3.1
しかし最初から野しょん、シーンから始まるってどういう映画よこれ?期待が高まるんだけど。久しぶりの銀幕でこんな地味な映画を選んだあたし。。


とりあえずこのフランシス・マクドーマンド姉ちゃんの男前さがまるでFargoだし。この人ってアメリカの寒い街の田舎のおばちゃんやらせたら右に出るものはいないのね。何故か雪が似合う人。彼女の女優力というか、ほぼ、彼女のあの一瞬レズビアンっぽいあの佇まいがたまらん受けるのでしょうか。私はスリー・ビルボードのほうが社会との接触が最低限にあって感情移入できたけど、こっちもこっちで、あの皿を割ったときのあの怒りとかはすごい好き。

この作品はほんとうに奥が深いというか、喜怒哀楽が殆どない。彼女はAmazonの工場で契約で働くが何も今のリベラル左翼っぽく社会には怒ってない。Empireが潰れたのはグローバリゼーションの被害者かもしれないが怒りなど何もない。空虚さと雪の白が際立つ。

ノマド同士の繋がり、偽家族とリアル家族。
お皿や食べてるものやノマドの人たちの健康状態がとても個人的に気になった。

思いがけずアメリカの田舎の自然に圧倒はされるのだけど、内容としては、失われた人たち、失われたものをまた失い本当の自由になるためのロードムービーというかなんというか。

ま、でも彼女のおねえさん役の役者さんが本当に雰囲気もにて、私達のような普通に家に住んで生きてる人キャラとしておいていた。

もっともっとストーリーを主人公に喋らせるのではなく演技などで見せてほしかった。ごめんね。どーんと私は暗くなって。。

ただこの映画が映画であることになんか騙されてる気がしないでもない。ノマドの人たちは撮影が終わってもこのままなのに、その他のスタッフは撮影が終われば家に帰るんだ。と思ってみれば面白くないですから、注意してください。
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