ぬーたん

ノマドランドのぬーたんのレビュー・感想・評価

ノマドランド(2020年製作の映画)
4.0
ノマドの意味は知らなった。遊牧民・放浪者という意味だそうだ。主人公ファーンは古いボロい車に住み職を求めて移動するノマドの中年女性。そのファーンにフランシス・マクドーマンド。アカデミー賞授賞式のスピーチを聞いても分かる、変人っぽい。夫であるコーエンもコーエン兄弟として活躍してるが作る作品はブラックコメディーでぶっ飛んでいるから、似た者同士かも?その出会いは『ファーゴ』だ。この映画、好きだけどコーエン兄弟に騙されたからちょっと憎たらしい。この映画で初めて観たフラマクは凄い存在感だったが、最近は年取って益々圧倒されまくり。ちょっと憎たらしい雰囲気は変わらず。そんな彼女が自ら映画化権を購入し、『ライダー』の監督であるクロエ・ジャオに監督を依頼して作った作品。それが2人してアカデミー賞を獲っちゃった。このジャオ監督は中国人でまだ30代の若さ。『ライダー』と今作でもうその才能は認められた。が、中国では政府批判したから彼女の情報は遮断されているらしい。Amazonに雇われた彼女の新作はもうすぐ公開の『エターナルズ』さてどうだろう?楽しみだけど不安もあるなあ。
自分で主役する位だから勿論体当たりの演技。外で用を足すわ、トイレシーン、全裸で川に入ったシーン。ボカシあり、別に見たくもないんだけどさ!😅でもリアリティーある。車上生活の全てを良くも悪くもさらけ出して見せに来る。変わり者の役かと思えば、まあ周囲も変わり者なんだろうけど、意外に協調性もあって、仲良しも出来て、楽しい時間や悲しい別れもある。そして移動して行く時には『また会おう』と言うのがいい。『さよなら』は言わない。
Amazonで働く姿も石場の重たい作業や調理や様々な仕事をする姿も、何だかグッと来る。生きるってお金を稼ぐって大変なことなんだ、と画面から聞こえて来る。
1つの出会い。その相手はデヴィッド・ストラザーン。はい、イケメン!渋い。結構年だがこんなイケメンが居たら、すぐに仲良くなりたいぜ!へへへ!この役はまた面白い展開になり、そこに家族が見え、ノマド生活の迷いが見えて来る。手紙には泣かされた。こんな出会いはすごくいいね。やっぱり恋だって友情だってあったら生きがいになるよ。どんな年でも。死ぬまで現役じゃい👍
カメラも音楽もいい。じっくりとゆっくりと静かで熱い。
フラマク在りきの映画で彼女の力で見せる。ファーンは、誰に頼ることもなく、誰かの世話になることもなく、自分の力で生きる強い女性だ。本人そのもののような気がした。
ラストも良かった。

※おやつはセブンの新製品カッサータ。これはオススメ!ナッツがたくさんで美味しい。カフェオレと。
※夕飯はオムライス。チーズたっぷりで。卵にマヨネーズを入れるとフワフワになるよ。セロリとキュウリのスティックサラダ。ペコロス玉ねぎとベーコンのコンソメスープ。
ぬーたん

ぬーたん