このレビューはネタバレを含みます
金融資本主義社会から離脱して「ノマド」としてヴァンで暮らす人々。各地を旅しては日銭を稼ぎながら生を繋ぐ。
自由で朗らか。しかしずっと漂い続ける「死」がある。
この映画を観てこの生き方に憧れるひとは、きっと上手く行かないのだろうな(そうは言っても、YouTubeに感化されてノマドをしているひとが作中には出てくるので気合い次第か)。
ずーっとHDR的なロングショットで、なんか家電量販店で観るテレビのデモ映像みたいだと思ってしまった。
どんなに人間が惨めに暮らしていても自然は変わらず美しくて恐ろしいのだなあ。
屋根の下で暮らしている、というひとびともいい人ばかりで、ノマドのひとたちだから「人間的」というわけでもないのがよい。
途中で出てくるハットを被ったピアノを弾くジジイが最高でした。