ふわふわ

ノマドランドのふわふわのネタバレレビュー・内容・結末

ノマドランド(2020年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

自動車で旅をしながら家を持たず働く人々。
高齢者が多い。主人公も高齢者になりつつある女性。
旅先で同じノマドに会い、交流する。

子供の頃、気に入った趣味の物をお小遣いで買ったりしていた。
自分の部屋は自分の物で溢れていたし、思い出だ。
自分の部屋は私の全てだった。

今は結婚し自分の家もある。
両親からもらった食器、子供の作った造形物、自分で買ったお気に入りのインテリア、もちろん旦那のお気に入りの物たち。
その物たちも全部大事な思い出だ。
 
そして家は愛する人が帰ってくる場所でもある。

家や物は私にとって私と家族のアイデンティティだ。
それを失ってしまったら…
彷徨うしかないのだろうか??

主人公は車から脱出し家で暮らすチャンスもくるが、それを断る。
何故ならそこには自分がない。
自分があるのは家族と暮らした家だけだから。

途中いろいろなノマドの人に会う。
ノマドになる理由はそれぞれ。
車で生活しようが家で生活しようがそこには人間としての悩みや傷は変わらない。

ノマドを特別な人達だとは思えなかった。
経済格差だからとかいうのは上から目線な気がする。
どんな生き方でも尊重されるべきだが、あまりにも辛い現実だろうか。
ふわふわ

ふわふわ