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ザ・ヴィジル~夜伽~のhorahukiのレビュー・感想・評価

ザ・ヴィジル~夜伽~(2019年製作の映画)
3.4
ユダヤ教版家ホラー。

シッチェス2020公開のユダヤ教ホラー。ブルックリンのにある超正統派ユダヤ教のコミュニティから離れた主人公。せっかく抜けたのに超正統派からのお誘いが…。それは一晩中死体の世話をするという儀式的な習慣である夜伽のバイトの依頼。家賃に困っていた彼は、一晩中スマホ見てれば良いやと引き受けたけど大変な目に合うお話。

しばらく感想書かずに放置してたから内容があんまり思い出せないんだけど、割りかし面白かった!こんなことにならないように感想書いてんのに…😂

超正統派はかなり浮世離れしてるのか、世間に馴染むためのコミュニティみたいなのがあって、それはハシディック(超正統派)の生活を離れた人々が世俗的な世界に適応するのを支援する組織らしく、主人公もそこに所属してるのだけど、どれだけ超正統派というのが異質なのかが伝わってきた。

一晩中付き添わなければならない死体はホロコーストを経験した老人、そして主人公も超正統派を見限るきっかけとなったトラウマに悩まされており、そういったものを通して歴史的にもパーソナルにも牢獄からの解放へと舵を切るような物語になっていた…と思う。

撮影監督のZach Kupersteinは、個人的に期待してるニコラスペッシェ監督の『The Eyes of My Mother』の撮影監督を務めた人。あちらはモノクロだったけど、家の中を闇を象徴的に使い写し出すことに長けてるような気がする。今回も抜群の撮影だった…と思う。
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