さくぞー

ユダ&ブラック・メシア 裏切りの代償のさくぞーのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

「WAR IS POLITICS」は興味深い論。
こういう黒人文化が主題にある時の作品の音楽とか雰囲気めっちゃ好きなんだよな。特に音楽の緊張感。

ディパーテッドなどエンタメ作品として面白い設定だが、それらより現実的でそもそも史実であるから更にキツさがある。しかし主役であるビルの掘り下げというか、葛藤があまり感じられないのでそこは残念。ここはフィクションとはいえ家族がいたりするディパーテッドの方が主人公への心理的な感情移入は大きかった。
こういう作品で黒人差別とか政治的な問題に興味ないというのがキャラクターとして面白いが…。そういうデカい時代の波とかに目を向けてられない人もいるだろうしなあ。でもバックボーンが分からなすぎる。「裏切りの代償」って感じは薄かった。

その分フレッドが出るシーンは悉く面白く、胸が痛い。演説シーン以外も印象に残るワードが多くカリスマ性が抜群。21歳てマジかよ。本人も大人っぽく見えやすい外国人というのを差し引いても貫禄ありすぎる。家族がいたり仲間を背負っていたり、主人公的な要素が強いので存在感がある。しかしムショにぶち込まれてしばらく表に出てこないのでまあ助演よなあ、と(?)。
ジョージ・サムズ関連のくだりロイさんも引いてて面白い。
2回目の手帳シーンは最高にシビれた。マジでラスト15分は見てられん。マフィアが対抗組織を襲う時かと思うような警察のやり口。
ラストの本人の出し方もめちゃくちゃ良かった。ラストの字幕での後日談で☆3.9へ上げた。
45分あたりに木村昴いる。

映像:=====B
脚本:=====B
編集:=====B
俳優:=======S
人物:=======S
音楽:======A
音響:=====B
【MVP】フレッド・ハンプトン
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