Jimmy

アイダよ、何処へ?のJimmyのレビュー・感想・評価

アイダよ、何処へ?(2020年製作の映画)
3.0
女性の視点で描かれたボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争末期に起きた集団虐殺「スレブレニツァの虐殺」を描いた映画。
実話であり、こうした出来事が起こっていたのを映像で眼前に提示されて衝撃的であった。

1995年7月、6つの共和国のひとつであったボスニアで独立か否かを巡って内戦が発生していた。セルビア人勢力の軍隊が、国連が安全地帯としたスレブレニツァに侵攻して制圧したため、この地に住んでいた男性全員を殺害対象として、8372人が閉所などで一斉に虐殺されたもの。

本作では、国連IDを持った通訳女性アイダが、夫と息子2人を何とか救おうと奔走するが……という姿が描かれる。
アイダは女性であり、国連IDも所持しているので殺される可能性は低いのだが、家族は殺されそうだ…というので、何とか自分の家族の命を救おうとする。こういう状況で他の家族を救う余裕が無いのは、一見すると自己中心的に見えるが、状況が状況なのでやむを得ないと思ってしまう。

この映画を観終わった時、平和を願う気持ちが強く湧き上がる作品であった。
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