Pam

夢追い人のPamのレビュー・感想・評価

夢追い人(2020年製作の映画)
4.1
しみるからね。。特に中年以上は。
恵まれた環境に生まれ、迷わず進んだ父と同じ音楽の道。
しかし古典音楽は、音楽というジャンルを超え精神の修行であった。。。。のを静かに地味に描く。

そして時々聞こえるthe discipline
魔女の声。

あの声と、そして生きていかなければない彼の日常。。

古典音楽の時の流れと、日常の時の流れと、魔女の声が交差する。

そしてあの魔女の呪縛からときはなれたときにやっと彼が自らを足で地上に立つのだ。

とても20世紀21世紀のインドを現しているだろうし、すべてのスピリチュアルなものを捨ててきた現代人へ大きな皮肉である。


私達が残しているありがたがっている美術や芸術のアーカイブはデジタル物体としての意味はあるかもしれないが、そのものの意味は見事になくなっている。宗教画が美術館に飾ってあることになんの疑問も持たない現代人を皮肉っている。

私はこの声の主が明かされるラストシーンにとても感銘を受けた。インドも分裂してるんだなぁって。それが複雑に何層にもなっているんだろうって想像できた。

とっても地味で、字幕必死に追いかけましたがいい映画でしたよ。
Pam

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