寝るのだいじ

ニューオーダーの寝るのだいじのネタバレレビュー・内容・結末

ニューオーダー(2020年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

経済格差が生んだデモ活動と富裕層虐殺の話。実話ではないが、実際の問題提起として作られた作品。

メキシコが舞台らしいが、そんなに貧富の差があるとは知らなかったので、知ることができて良かった。

金持ちは金を巻き上げられ、後に殺される。大量の武装集団は恐らく貧困層。しかしその虐殺活動に加わっていた人の中でも、取分が少ないだの諍いがあり、上層部以外は焼殺される。

所詮は誰もが上か下になるので、武力を持った人が総取りするのが現実なのだと突きつけられる。「ペンは剣よりも強し」という言葉を信じたいが、銃1発で死ぬので、人の命は軽い。

こういうことが起きない為にはどうすれば良かったのか。
作品を観たかぎりでは、メキシコ内でも黒人差別もあるように感じたので、人種差別による職業制限と、必然的に発生する低賃金なのか?
どの職業でも誇りや遣り甲斐が持てるような給与設定と、どの職業も選べる自由の保証、くらいしか私には思い付かない。
どの職業も人を支えて暮らしに欠かせなくて尊敬されるものなのに、どうしてこの世の中では差別的に扱わなければならないのか…

金銭は人を狂わせる、という人を見かけるような年齢になったので、より解像度高めでリアリティを感じられた。