現実のメキシコであり、現実のメキシコでは無いどこかでもある。
地獄の表現が見事。
確かにメキシコは治安は良く無いが、これは単に「治安が悪い」の延長の話では無くて、むしろ根元に立ち返る話。
何故治安が悪いのか、社会構造的にどうなってるのか、国家は政府は警察は軍隊は?
あの煌びやかなホームウェディングパーティーを成立させているものは?
あの家族、親族、友人達はどこから来て、どうやって生計を立てて来たのか。
そしてどのように暮らしているのか。そこには誰が何をしているのか。
想像を絶する格差社会の行き着く先がこの姿だと、自分の国を舞台にしてよくこんな風に作れたな。
個人的にはメキシコに住んでいたので、あの豪邸の入り口、マサリク通りに人が重なってる様子、「ナウカルパンの辺りは危ない」、みたいな諸々がいちいちグサグサ突いてくる。