逃げるし恥だし役立たず

ファイナル・プランの逃げるし恥だし役立たずのレビュー・感想・評価

ファイナル・プラン(2020年製作の映画)
2.5
爆破強盗トム・カーター(リーアム・ニーソン)がアニー(ケイト・ウォルシュ)と恋に落ちて過去を清算するためにFBIに出頭するが、二人の捜査官に騙されてアニーにまで危害が及ぶ。愛する女性のためにFBIと対峙する伝説の爆破強盗の戦いを描いたクライム・アクション作品。
凡庸なストーリーだが雰囲気のある映像に加えてテンポが良く丁寧に作り込まれているが、98分の上映時間から色々と物足りなさを感じて映画と云うよりテレビドラマの様な印象の作品である。全米各地の銀行の金庫を破ってきた伝説の爆破強盗・カーターの魅力的な経歴が物語では数分しか触れられておらず非常に勿体無く、逆に運命の女性・アニーとの出会いは御座成りで寧ろ彼女自体が不要と感じる。爆発物専門とは云え元海兵隊のカーターを相手にジョン・ニヴェンス(ジェイ・コートニー)とラモン・ホール(アンソニー・ラモス)の二人の捜査官だけでは役不足であり仲間割れをされると結果が読めてしまう上、カーターの復讐も"ファイナル・プラン"の触込みの割に些かスケールが小さ過ぎる。此の手の映画では設定や展開が多少破綻して細部が雑であっても大勢のFBI捜査官との大量の火薬を使った戦いの方が良かったと思うだけに非常に残念である。
現実的なストーリーと言えば其れ迄だが、其れであれば電話でなく自身が弁護士をつけて出頭すれば良かった話だったのだが…