このレビューはネタバレを含みます
緊急事態宣言明け、劇場鑑賞。
青森の良いsceneryとコロナ禍での強めのメッセージと、脆くても人と繋がりながら強く生きる世界が良かったです。
主人公のいとちゃんは、津軽弁なまりのおばあちゃんと、津軽弁研究の教授のお父ちゃんと暮らす女子高生。
教室では"クラシック"と揶揄されながら、他の同級生とはうまく絆を築けずにいた。
ある日ひょんとした流れで、メイド喫茶のアルバイトを始め、歯車が動き出す。
津軽弁とりんごの木、遠くに見える美しい山々、海、
青森の忘れられちゃいけない美しさを残すムービーと、
ロックとも融合される、痺れるかっこよさの三味線。
いとちゃんの周りのものは全てかっこよくて素晴らしい。
お母さんの死で、さみしくてもさみしいと言えずに育ったいとちゃんが、自分のふと押したスイッチ、踏み出した一歩から世界が広がっていく青春ドラマ。
ティーンの女の子の成長は目まぐるしいけど、いとちゃんは素晴らしい程、作品の中で何皮も剥けて、輝く姿へ変貌していく。
駒井蓮さん、横浜聡子監督あっぱれです。
細かいですが、さりげなく映りこむ、いとの爪の状態で、いとの変化を表現しているのもよかった。
(あと、おばあちゃんが度々玄関で渡す、あのお菓子はなんだったのか、気になります。)
最後に、以下が若干表現が異なるものの、作中で繰り返し発せられた台詞。
監督の強いメッセージだろう。
こんな時代なったけれど、怖がらず発信して繋がって、みんなで進んでいこうって受け取れました。
-あらゆるものは模倣です
オリジナルはない!
-何か言えば人が離れてしまう
-この先のことも、どこまでいっても不安なんです
だったら楽しいことしたいんです
-不確定なものばかりだから