本広監督から押井守監督への魂のラブレター。
自主映画撮影の生々しさをリアルに切り取っており、ヒリヒリする。
小川紗良さん、ほんと良い表情する!素晴らしい。
撮り方も商業映画ではなかなかできない、押井オマージュの実験的なものが多い。
水晶を使い、対話を分割する撮影。
印象的に使われるショパンの旋律。
即興劇の延長線上にあるような会話。
それとついをなす演劇調の会話。
カメラを中心にして、回転させるデパルマカット。
大林宣彦さんを意識した顔のアップ・カメラ目線・セーラー服。
意欲的なショットが多く楽しい。
「私は映画を撮るという夢を見ていたに過ぎないのではないだろうか?」
「映画は祭りだ!」
高橋留美子味のある登場人物たち。
省略されてる部分もたくさんあるが、楽しかった。
押井版ビューティフルドリーマーの面白さありきな気もするが、これはこれでいい。
本広監督はずっとビューティフルドリーマーの実写化をやりたかったのだろうか?
それこそが本広監督にとっての、「美しい夢・ビューティフルドリーム」だったのかもしれない。
早く本広監督版ビューティフルドリーマー実写を見たい。
ポスターがダサいのだけが、本当に残念。