「責任とってね?」って、言わせたかっただけだろ(笑)
文化祭に向けて賑わう大学で、曰く付きの台本を発見した映画研究部が映画制作に乗り出す、映画大好き青春映画。
作品としての完成度を言えば決して高くないけれど、好きか嫌いかで言えば圧倒的に大好きな作品。「カメラを止めるな」や本広監督の「幕が上がる」に通じる作り手と演じ手のメタ構造と、モチーフとなっている「うる星やつら2 ビューティフルドリーマー」の夢と現実のメタ構造を重ね合わせと、さらにエチュードによるストーリーに縛られない自然体の演技が合わさって、なんとも幸せな空間が生まれた。
曰く付きの脚本の「曰く」がなんだったのかとかモヤッとするし、ただ映画を撮っているだけで明確な起承転結がないとかはあるけど、完成度の低いところもこの作品の持ち味の一つのような気がする。