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ノンストップのkuuのレビュー・感想・評価

ノンストップ(2019年製作の映画)
3.8
『ノンストップ』
原題 오케이 마담/Okay Madam.
映倫区分 G.
製作年 2020年。上映時間 100分。

俄韓国作品ファンですので詳しくはしらないのですが、韓国のマドンナとも?呼ばれてる人気歌手で女優としても活躍してるらしい(YouTubeで拝見いたしましたが素晴らしい)、オム・ジョンファの主演だでした。
テロリストにハイジャックされた旅客機を舞台に描く韓国産アクションコメディ。
夫のソクファン役をパク・ソンウンが務める。
監督はイ・チョルハ。
また、カメオ出演がアチコチの映画やドラマで見かける俳優陣が多数出演してました。

映画『隻眼の虎』チョン・マンシク、『ザ・バッド・ガイズ』マ・ドンソク作品での三下役も印象深いユン・ビョンヒ、
イ・サンユン演じるテロリストの手下ながら、イ・ソンビン演じる謎の美女の正体をいち早く見抜き思わずセルフィーをせがむとこなんかニクい演出。
『オールドボーイ』のキム・ビョンオクは高圧的な議員として出演してました。
また、大きな瞳のキム・ヘウンに、ペ・ジョンナム、ヒョンミン等々。

揚げパン屋を営むミヨンは、パソコン修理工の夫ソクファンと娘と家族3人、つつましくも幸せな生活を送っていた。
ある日、景品でハワイ旅行に当選した一家は人生初の海外旅行に旅立つが、搭乗した旅客機には北朝鮮のテロリストが乗り合わせていた。
旅客機はテロリストにハイジャックされて危機に陥るが、そこでミヨンの隠されていた能力が覚醒。不審な男を瞬く間に打ちのめすほどの戦闘能力を発揮する。
一方、夫のソクファンも愛する妻に見せていない別の顔を持っており、その秘めた能力で旅客機を救おうとしていた。

今作品の邦題も悪くはないとは思いますが、何故わざわざ原題오케이 마담/Okay Madam.を変える必要性があったんやろかって思いつつ鑑賞開始しました。
今作品は、古典的なドタバタコメディにちょっとしたアクション、そして有名なスターたちが登場してました。
とても見応えのある韓国映画でした。
飛行機ちゅう設定も、浅はかな俄韓国作品ファンながら、これまでに見たことかった。
また、陰謀と暴露という想像力に富んだプロットであるにもかかわらず、笑いが最後まで今作品を支えていました。
プロットは予測不可能で、完全に信じられるものではないけれど、コメディがそれを補ってた。
ステレオタイプに翻弄され、それを逆手に取って喜劇的な結果を見出そうとする巧いなぁ。
主人公のミヨンは、韓国の労働者階級の女性が持つ、地に足の着いた、たくましい精神を体現してたし、メチャ好感の持てるキャラでした。
彼女は『アジュンマ』(まさにマダム)と呼ばれる出で立ちで、パーマをかけて倹約する韓国人女性。
彼女の変身ぶりは非常に面白く、正直、彼女が良いアクションシーンに取り組むのを見て、非常に満足したなぁ。
固定観念を覆すような熱狂の中で、いつの間にか誰もが秘密の生活をしているように見え、誰も自分が思っていたような人物ではなく、完全なカオス状態になっている。
しかし、羽毛のように軽く、優れた技術クレジットを使って、脳をオフにしながら楽しめるポップコーン・ムービーでした。
おまけに、100分という無駄のない上映時間という、稀有な例でもあるかな。
ただ、中心人物のカップルのおふざけは、チョイと、くどいところもあるけど、2人の素晴らしいケミストリーのおかげで、エンターテインメントとしても楽しめました。
飛行機に乗る前の最初の30分は、このカップルの力関係の紹介であり、二人のラブラブっぷりには少々うんざりさせられるが、その後の展開ではすべて納得がいくし、二人が抱える秘密も、最初の印象とは好対照でした。
また、おてんばで無鉄砲な娘も、よくいる可愛い役柄から一歩進んでいて、いい配役でした。
韓国スターをよく知る方ならば、飛行機の乗客の中に多くの有名人がいて、小さな役やカメオ出演をしているのを見て、アッパーになるんやろなぁ。
今作品は、茶番劇のような展開やけど、リラックスして作中の飛行機の旅を楽しむことを促してくれる面白い作品でした。
kuu

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