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犬部!のtoshiのレビュー・感想・評価

犬部!(2021年製作の映画)
4.8
動物ものなので公開前から鑑賞を楽しみにしていました。
とても素晴らしい作品でしたが、リアルな辛いシーンもあるのでワンちゃんやニャンコを飼って可愛がっている人にはちょっとキツイかもしれません。

タイトルにもある犬部は青森にある北里大学に実在するサークルだそうです。そしてそのサークルを立ち上げたのが今作主役となる花井颯太(林遣都さん)。颯太はモデルとなる実在した人物がいたと思われます。
颯太はアパートで保護犬や猫を飼っていますが、ある日自分の大学で外科実習の実験犬ニコを助けた事で、一つでも多くの命を救おうと保護活動サークル犬部を立ち上げます。柴崎(中川大志さん)、よしみ(大原櫻子さん)、秋田(浅香航大さん)らと活動し、譲渡会なども開催し沢山の動物の命を救う事に・・・。
颯太と柴崎は卒業後も進路は違えど志は同じで自身の道を進み始めますが・・・。

颯太は獣医、柴崎は保護センターで働くもお互い殺処分を完全になくすという大きな目標を持っていました。でも思いはあっても強さが無ければ貫き通すことが困難な事で、特に颯太はその思いが強く犬や猫の為なら警察沙汰になってしまう事も何度もあったとか。
でもそれだけの事をしないと命は救えないんだなと思いました。

林遣都さんと颯太の愛犬ハナコが演技とは思えないほど素晴らしく、本当に互いを信頼し合っている愛犬と飼い主さんみたいで、兎に角ふたりが愛おしくてウルウルしてしまいました。そしてタロウ、ニコ、ロクロウも可愛かった!

保護センターでのシーンについてはあまりにも悲し過ぎて涙止まりません。仕方のない事とか規則とかそんなものは関係ないという颯太の思いと何とかしたい言動には頭が下がります。警察沙汰とか悪い事ってすぐうわさが広がりますが、ましてやSNSとか書き込みによって拡散すると一気に奈落の底に・・・。
でも颯太位の強い信念があると間違った情報なんて何時か綺麗に消え去るんだと思いました。

辛いシーンもあるけど颯太達に感動し、そしてハナコはじめ沢山の愛おしい動物達が心を癒してくれました。
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