久々のイベント感覚で鑑賞。3時間耐えられるか、わたし⁉︎
自分へのルポも兼ねて長文です。
マカヴォイの舞台劇なんてなかなか観れる機会が無いと思ったので。
いきなり舞台が始まるのかと思いきや、シアターの外からナレーターの実況で始まり。
実際にロンドン現地を訪れているかのような興奮感がこちらへも伝わってくる。
いよいよ開幕。
小さな木枠のような箱の舞台に、
椅子とスタンドマイクだけ。
シラノは古典なのに、まるで現代劇のよう。登場人物も黒Tやオーバーオール、スニーカーなんて。
シラノの時代考証にあった劇をイメージしてたので、現代風、装置・小道具ミニマムな作りに面食らいます。
私よりも、普段から舞台を見慣れている人が観るべきものかな〜とは思います。
やっぱりこれは映画館で観るより、舞台を目の前で観た方がいい。
会話は詩のボクシング大会のよう。
圧倒的な会話量です。
『スプリット』でもマカヴォイ独壇場のように会話量が多かったけど、これほど多いとは!
愛を告白するときは表情のアップで感情伝わってくる構図。
コメディ版シラノ『愛しのロクサーヌ』の引用もあり。
伯爵の陰謀でロクサーヌと別れ、戦地に発つ夫クリスチャン。
クリスチャンを守るとロクサーヌに誓うシラノ。
シラノの献身的なロクサーヌへの愛。
でも、ロクサーヌは自分が真に恋する男がクリスチャンではなく、シラノである事を知らない。
インターミッション20分ほどあり、
その間は劇場内で会話を交わす客の映像がずっと流れているのを、そのまま休憩を取らずに私も観ていた。
マカヴォイの熱演素晴らしくて。
シラノ特徴の鼻は全然大きく無いし、
聞いてはいたけど、ヒロインが恋するクリスチャン役よりマカヴォイの方がカッコ良かったんだ…。
秘密の暴露というのは一体いつ行うのがベストタイミングなのか、やっぱり墓場まで持っていくべきなのか、考えさせられる。
悲劇的であり、幸福でもあるラブストーリーでした。